常識として知っておきたいハイヤーの基本システム

ハイヤーとタクシーは、どちらも待ち合わせ場所から目的地までの送迎や簡単な観光案内などを依頼できるサービスであり同じ業務のように思われがちですが、サービスの性質や目的、メインターゲットなどが異なっており、その他の面でもさまざまな違いがあります。

タクシーはあくまでも目的地までの移動手段を提供するサービスであり、専属契約や指名制は基本的に想定されていません。一方、ハイヤーは専属契約を前提とし、営業所を出発した時点から予約時間がスタートしており、目的地に到着しても予約時間の範囲内であるかぎりその場所で待たせておくことができます。言ってみれば、ハイヤーは専属のお抱えタクシーのようなものであり、特定の運転手を指名することも可能です。単純に移動手段として利用するのであればタクシーのほうが割安ですが、接待などでいくつかの目的地を移動する、出張先で大きな荷物をもって複数の取引先をまわる、などの場合にはハイヤーのほうが便利であり、移動中も車内で快適に過ごせるというメリットがあります。

タクシーの運転手ももちろん接客のプロフェッショナルですが、基本的には二種免許を取得すれば誰でもできる職業であり、接客面よりもドライビングテクニックや、道を正確に覚えるという能力のほうが重視されている印象があります。一方、専属契約が原則となるハイヤーの場合、運転手はある意味で秘書のような役割を兼ねており、お客様を安全に目的地まで送り届けるのはもちろんのこと、快適さを向上させる接客技術や深いレベルでの一般教養など、より高度なスキルと知識がもとめられるため、一般のタクシーよりもランクが高いといえます。ハイヤーは敷居が高い、と言われるのもこのあたりの違いに理由があり、タクシーとは異なる高級感を演出しているからこそ現代でも多くの固定客を確保しているのでしょう。

営業所によっては、運転手に秘書検定と同等の試験を受けることを義務付けているところも多く、定期的な試験によって運転手の知識とスキルをアップデートしていくことでサービスのクオリティを高いレベルに保ち、時代のニーズに即したサービスを実現するための原動力に変えていくねらいがあります。もちろん、道に関するプロフェッショナルでもあり、プライベートでも参考になる裏道情報などを教えてもらえることもあります。安心して運転や観光案内をお願いすることができるでしょう。個人で予約することも可能となっていますので一度試してみてはいかがでしょうか。